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投資商品選びで迷子になっていませんか。
「新NISAのおすすめ商品」「全世界株式とS&P500はどっちがいいのか」と検索するほど情報は増え、かえって決められなくなる人は少なくありません。
しかし、資産形成で本当に大切なのは、最適な商品を探すことではなく、間違えにくい方法で淡々と続けることです。
経済評論家の山崎元さんが一貫して勧めていた考え方は、とてもシンプルです。
資産全体を「安全資産」と「リスク資産」に分け、リスク資産は低コストの株式インデックスファンドで持つというものです。
この発想について、投資歴20年超の独立系FPがやさしく解説いたします。
- 投資商品選びで迷子になっていませんか。
- 「安全資産」と「リスク資産」の2分法
- 新NISA・iDeCoの考え方
- オルカン1本でいい理由
- 制度ごとの使い方
- タイミング投資をやめる
- コストとリスクの考え方
- まとめ
「安全資産」と「リスク資産」の2分法
まず、資産全体を2つの箱に分けて考えます。
安全資産:銀行預金、個人向け国債など、価格変動リスクが小さい資産。
リスク資産:株式、株式投資信託、REITなど、価格が日々変動する資産。

中途半端に「なんとなく安全そう」「なんとなく増えそう」という商品を選ぶと、家計全体の見通しが悪くなります。
この2分法は、生活費や数年以内に使うお金と、10年以上先に使うお金を分けて考えるうえでも役立ちます。
新NISA・iDeCoの考え方
税制優遇制度は、どれを使うかで悩みすぎる必要はありません。
大事なのは、制度の中身より、リスク資産をどう持つかです。

新NISA:つみたて投資枠と成長投資枠を併用でき、非課税で投資できる制度
iDeCo :掛金が所得控除になる一方で、原則60歳まで引き出せない
そのため、iDecoは老後資金づくりとの相性は良いですが、流動性が必要なお金には向きません 。
「流動性を残したい資金は新NISA、老後資金色の強い資金はiDeCo」という整理で十分です。
オルカン1本でいい理由

リスク資産の中身として、評価されているのが、全世界株式インデックスです 。
代表例として「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称オルカンです。
このファンドは低コストの商品として紹介されており、信託報酬も業界最低水準を目指す設計とされています 。
オルカン1本で十分だと言いやすい理由は、次の通りです。
・国や地域の入れ替わりを、ファンドが自動で反映してくれる。
・個人が「どの国が勝つか」を予想する必要がない。
・低コストで長期投資に向いている。
つまり、世界経済全体の成長に乗るという、非常に素直な発想です。
米国株に集中するか、全世界株にするか考えるよりも、投資初心者にとってはオルカン1本で始めることが実務的な答えになりやすいです。
制度ごとの使い方
制度ごとに考えると、次のように整理できます。
・新NISAのつみたて投資枠:オルカンを毎月一定額で積み立てる。
・新NISAの成長投資枠:まとまった資金を一括、または数回に分けて投資する。
・iDeCo:加入先の金融機関に全世界株式インデックスがあればそれを選ぶ。なければ先進国株式インデックスで代替する。
このとき重要なのは、制度によって商品を使い分けることではありません。
どの制度でも、同じ考え方で同じ中身を積み立てることです。
そこまで決めてしまえば、日々の値動きに振り回されにくくなります 。
タイミング投資をやめる
投資初心者ほど、「今は高いから待つべきか」「暴落が来そうだから売るべきか」と考えがちです。
しかし、短期の値動きを当て続けるのは、プロでも非常に難しいもの。だからこそ必要なのは、タイミングを読まない仕組みを先に作ることです。

やることはシンプルです。
・あらかじめ決めた比率で、安全資産とリスク資産を持ち続ける。
・毎月の積立を、相場に関係なく機械的に続ける。
相場が下がっているときは安く買えて、上がっているときは保有資産が増えています。どちらでもそれなりに合理的な結果になるよう設計されているのが、インデックス積立の強みです。
複雑な運用をやめること自体が、立派なリスク管理になります。
コストとリスクの考え方
◆コストの低い商品を選ぶ
長期投資では、コストの差が大きな差になります。同じようなインデックスファンドなら、信託報酬が低い方が有利。販売手数料がかかる商品や、仕組みが複雑な商品は、避けたほうが無難です。
◆リスク許容度の考え方
一方で、リスクは「どれくらい値下がりしたら眠れなくなるか」で考えると整理しやすくなります。その感覚に合わせて、資産の中でリスク資産を何割持つかを決めます。
100点満点の配分を探す必要はなく、70点で続けられる設計のほうが結果的に強いです。
まとめ
・資産全体は「安全資産」と「リスク資産」に分ける。
・リスク資産の中身は、低コストの株式インデックスファンドで十分。
・新NISAとiDeCoは、税制が有利な入れ物として使い分ける。
・タイミング投資や複雑な運用をやめることが、コストとリスクを減らす近道。
投資で大事なのは、ベストな商品を探すことではありません。合理的な方法を決めて、長く続けることです。
第3回では、「続けるための思考法」として、投資で失敗しがちな心理・行動の罠を取り上げます。
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