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【2026年6月】個人向け国債は買っても大丈夫?利回り引き上げ議論と個人向け国債のメリット・デメリット

最近、「個人向け国債が人気」といったニュースを目にする機会が増えています。また、「利回り引き上げの議論」という記事もありました。

個人向け国債は「資産を増やす主役」ではありませんが、金利上昇時代において持っておく価値が高まっている守りの資産”です。筆者としても非常に良い商品だと考えています。

本記事では、2026年の最新動向を踏まえながら、個人向け国債の仕組み・メリット・デメリット、そして「今買うべきか」をFP視点で分かりやすく解説します。

※この記事には、筆者の個人的見解が含まれています。ご了承ください。

 

この記事を読んでもらいたい人
「まずは安全資産から投資を始めたい」と考えている投資初心者の方

・NISAで積立投資をしていて、「攻めと守りのバランス」を取りたい方

・金利上昇に関心があり、自分の資産をどこに置くべきか考え始めた方

 

<参考リンク>個人向け国債窓口トップページ : 財務省

個人向け国債とは?初心者向けにやさしく解説

個人向け国債とは、日本政府が個人からお金を借りるために発行する債券です。私たちが国債を購入することで、国にお金を貸し、その見返りとして利息を受け取ります。

個人向け国債は、変動10年、固定5年、固定3年の3種類があり、特徴は次の6つです。

・元本割れなし
・国が発行
・1万円から購入可能
・0.05%(年率) の最低金利保証
・年12回(毎月)発行
・中途換金もOK ※ただし、購入後1年は不可

イメージとしては「定期預金より少し有利な、国が発行する金融商品」と考えると分かりやすいでしょう。

元本割れがないというのは、非常に安心感のあるポイントだと思います。また、現在、多くの銀行の1年もの定期預金金利はおおむね0.3〜0.5%程度です。一方、2026年5月募集分の個人向け国債(変動10年)の利率は1.67%と、定期預金の約3〜4倍になります。

個人向け国債2026年5月最新金利

個人向け国債2026年5月金利の比較

かつては預金金利とも大差ないものでしたが、現在では少し面白味のある金利になってきたなと感じています。

2026年5月個人向け国債金利の推移

個人向け国債金利の推移

3種類の国債の特徴や選び方については、こちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

daily-luxlife.com

 

個人向け国債の利回り引き上げ議論とは

先週、個人向け国債の利回り引き上げ議論についての記事がありました。なぜ利回りを上げたいのでしょうか。

www.nikkei.com

このニュースの本質は、政府としては、「国債を安定的に保有してくれる国内の個人を増やしたい」という意図があります

これまで日本では、日銀が大量に国債を購入することで市場を支えてきました。しかし現在は金融正常化の流れの中で、その購入を徐々に減らしています。

さらに背景として、海外投資家の保有比率が上昇しています。海外投資家は状況次第で一斉に売却する可能性があり、その場合は金利の急上昇や市場の混乱につながるリスクがあります。

つまり政府としては、金利を安定させるためにも、個人に国債を購入してもらいたい。➡国債の魅力を向上しよう。となっているのです。

利回り引き上げ議論の中身

個人に国債を買ってもらうために、政府・与党内では、いくつかの改善案が「検討段階」にあります(現時点では、まだ正式決定された制度改正ではありません)。

利回りの引き上げ(約20%増の案)
途中解約の制限緩和
商品ラインナップの拡充(短期債など)

特に注目が利回りですね。報道によれば、NISAの税制優遇を意識しつつ、「個人向け国債でも一定程度、魅力が見劣りしないようにしたい」という狙いがあるとされています(あくまで関係者の説明レベルの話で、公式な文言ではありません)。

仮に現在の固定5年の金利が20%上昇した場合、

固定5年金利 1.89%×1.2=2.268%

100万円あたりの年間利息は18,900円から22,680円(税引き前)へと増加します。大きな差ではないように見えますが、「安全資産で利回りが上がる」という点は投資環境全体に影響を与えます。

 

個人向け国債のメリット

個人向け国債の最大の魅力は「安心感」だと私は思います。

元本割れがない
・国が発行しているため信用力が高い
・金利上昇局面では利息も上がる(変動型)
・少額から始められる

投資初心者にとっては、「値動きに一喜一憂しなくていい」という点は大きなメリットです。

デメリット・注意点

一方で、注意すべき点もあります。

・利回りは依然として低い(インフレ負けの可能性)
・1年間は原則解約不可(現行制度)
大きく資産を増やす商品ではない

安定した商品ですが、株式や投資信託のように「資産を増やす主力」として使うのは適していません。

 

【結論】個人向け国債は買っても大丈夫か

筆者の現時点での結論としては、「守りの資産として一部保有するのは有効」、ただし「これだけで資産形成は難しい」という位置づけになります。

向いている人は次のようなタイプ。

・投資初心者
元本重視で安心感を優先したい
・ポートフォリオを安定させたい

向いていない人は、

資産を大きく増やしたい人
・長期でリターンを重視する人

には、正直物足りない商品です。

あくまで守りの資産としてなら、個人向け国債は、個人投資家にとって恵まれている商品だと私は感じています。

NISAとの使い分けが重要

資産形成を考える上で重要なのは、「国債かNISAか」ではなく「どう組み合わせるか」です。

NISA:資産を増やす(攻め)
個人向け国債:資産を守る(守り)

NISAで投資信託を積立しながら、一部を国債で安定運用する。といったバランスが現実的です。

 

今後の見通し|金利のある世界へ

今回の個人向け国債利回り引き上げの議論は、日本の金融環境の大きな変化を示しているのかもしれません。

筆者の個人的な見解になりますが、これからはインフレ率も年2~3%が当たり前のように続き、「預金金利」、「国債利回り」、「住宅ローン金利」といったあらゆる金利が上昇していく可能性が高いと考えています

その中で個人向け国債は、「金利上昇時代の安全資産」として、今後さらに存在感を高めていくでしょう。

個人向け国債は派手なリターンはありませんが、資産形成の土台を支える重要な選択肢です。これからの時代は、「増やす」と「守る」を分けて考えることが、より一層重要になっていきます。

 

本記事の主な参考文献・出典

※制度や数字は執筆時点の公表情報に基づいており、将来変更される可能性があります。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・投資を勧めるものではありません。投資は自己判断・自己責任でお願いいたします。

小林良(こばやしFP事務所)

この記事を書いた人

小林 良 独立系ファイナンシャルプランナー

元地方公務員(埼玉県羽生市・17年間勤務)39歳で独立系FPとして開業。19歳から約20年にわたり日本株を中心に資産運用を実践。資産運用の相談を専門に「売りたい商品のない中立的な立場」で情報発信しています。
保有資格:AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/証券外務員一種
得意分野:新NISA・資産運用・家計設計・公務員マネー

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・投資を勧めるものではありません。投資は自己判断・自己責任でお願いいたします。

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